不動産買取保証は確実に売りたい人におすすめ!利用条件はある?
都心への通勤が便利なベッドタウンであり、同時に風光明媚なリゾートタウンでもある千葉県は不動産人気が高く、住宅の買い手も見つけやすいといわれています。ただ、当然ながらすべての物件が希望通りに売れるとは限りません。そうした中で、千葉の物件が確実に売れる可能性が高いとして注目を集めているのが、不動産買取保証と呼ばれているシステムです。
不動産売却の一般的なやり方とは
不動産会社に住宅などの売却を依頼する際、一般的には直接買取か仲介のいずれかの方法を選択することとなります。このうち直接買取は、その名の通り不動産会社に物件を買い取ってもらうというものです。買い取った後、不動産会社は物件を転売したり賃貸住宅に転用したりして利益を上げます。
もう1つの仲介は、不動産会社に購入者を探してもらう方法です。こちらは物件を欲しがっている個人が主な買い手となり、不動産会社は売買契約をまとめて仲介手数料を受け取ります。
この2つの方法には、それぞれ特色があります。まず直接買取の方は、目の前の不動産会社が買い手となるため現金化までのスピードが速くなります。ただし不動産会社にとって買取は「商品の仕入れ」と同じなので、自ら利益を上げるために買取価格は低めになりがちです。
一方、仲介の方は宣伝広告などに費やす時間が必要なため、すぐに売れるという保証がありません。その代わり、相場に近い価格で売却できるため、直接買取よりは価格が高くなる傾向にあります。
最終的には不動産会社自らが購入
買取保証は、不動産買取における代表的な2つのやり方、すなわち直接買取と仲介を組み合わせた売却方法です。いわば、それぞれのメリットを生かした「いいとこどり」というやり方だといえるでしょう。買取保証制度を利用した場合、不動産会社は通常の仲介と同じやり方で営業活動を行い、物件の買い手を探します。
しかし一定期間(通常は3か月程度)経過しても買い手が現れない時は、不動産会社が自ら買い手となって直接買取を行います。つまり、早い時期に買い手が見つかれば市中価格で売れますが、もし売れなくても3か月後には(価格はいく分下がりますが)確実に売却できるのです。
この制度には、売却期限と売却時の最低価格があらかじめわかっているため、売却後のライフプランが立てやすいというメリットがあります。そのため、たとえば現在は千葉県に住んでいるが、転勤等により千葉県から離れることが決まっているなどの事情を持つ人が利用すると、計画的に手続きを進められます。
利用するには契約形態に条件がある
不動産買取保証制度を利用するのに特別な制限などはありませんが、ただ1つ条件があります。それは、売却を依頼する不動産会社との間に専属専任媒介契約を結ぶことです。仲介によって物件の売却を行う際は不動産会社と契約を結ぶこととなりますが、その契約形態には複数の会社に買い手探しを依頼するか、1社のみに限定するかの2つの方法があります。
さらに1社単独で契約を結ぶ方法にも、売り手が個人的に買い手を探してもよい専任媒介契約と、それすら禁じられている専属専任媒介契約の2種類があります。不動産買取保証を前提として契約を結ぶ時は、この最後のパターンであることが求められます。
というのも、不動産会社としては最終的に自社が確実に物件を買い取れることが営業活動の前提になるからです。また、物件の性質によっては利用が困難なことがあります。現行の耐震基準を満たしていない物件や極端に不便な場所にある物件など、要するに購入しても転売するのが難しそうな物件は、不動産会社が買取を保証しづらいのです。
不動産買取保証は、一定期間は広く買い手を探すが、もし購入希望者が現れなくても最終的には不動産会社が自ら買い取ってくれるという、便利な不動産売却の手法です。買取価格は会社ごとに異なるため、複数の不動産会社に査定を依頼して比較検討するのがおすすめです。