不動産売買で手付金とは?必ず必要になるお金なの?
不動産売買を検討している方の中で、「手付金」という言葉を聞いたことがある方は多いですよね。手付金と聞いても、イマイチどのようなものかわかっていないという方や、そもそも手付金が必要なのかわからないという方も多いでしょう。そこで今回は、不動産売買の手付金についてご紹介します。
手付金は必ず支払うもの?
不動産売買の手付金は、必ず支払う必要があります。そもそも手付金とはどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
■手付金とは?
手付金は、金銭のやりとりが発生する売買契約をする際、売主か買主のどちらかが、もう一方へ支払う金銭を指します。手付金は、解約手付・違約手付・証約手付・損害賠償予定を兼ねた手付の4つに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
■解約手付
解約手付は、契約の履行に着手するまでの間、容易に解約できないように支払ったり支払われたりする金銭を指します。
■違約手付
違約手付は、契約者が契約違反をしたときに支払う金銭のことです。違約手付は、損害賠償金と別で支払う必要があります。
■証約手付
証約手付は、契約の成立を証明するために支払われる手付金を指します。
■損害賠償の予定を兼ねた手付
損害賠償の予定を兼ねた手付は、契約者が契約違反をしたとき、予定されていた損害賠償として、手付金を没収されるというものです。場合によっては、手付金の倍の金額を支払うことになるケースもあります。
■不動産売買の手付金はどれ?
不動産売買の手付金は、4つの手付金の中でも、解約手付にあたります。不動産売買の解約手付は、契約の際、買主が売主に支払うのが条件です。そうすることで、契約を容易に解除できないようにしているのです。
万が一買主から解除を申し出た時、契約の際に支払った手付金は放棄したとみなされます。反対に売主から契約解除の申し出をした時は、契約時に受け取っていた手付金を返還し、さらに手付金と同額の費用を買主に支払う必要があります。
■不動産売買の契約解除期限は?
不動産売買契約を手付金によって解除できる期間は、「契約の履行に着手するまで」になります。では、契約の履行に着手するというのは、一体どのような状況を指すのでしょう?
定義としては、客観的に見て履行行ためと認識できた時や、履行のために何か前提行為をした時とされています。しかしこの定義だと、契約解除期限がいつなのか曖昧です。そのため、多くの不動産売買契約では、特約事項として、手付解除期日を取り決められています。
手付金の相場
不動産売買契約の手付金は、実際にどのくらいが相場なのでしょうか?契約の内容によって異なりますが、一般的には売買代金全額の10%程度とされることが多いです。
ただし、売買代金そのものの金額が低く、全額の10%が低額の時は、契約解除が容易にできてしまうため、10%以上の手付金を支払わなければいけないこともあります。
手付金の支払いのタイミングや精算方法は
手付金は、いつ支払うものなのでしょうか?先ほどお伝えしましたが、不動産売買の手付金は、不動産売買契約をする際、買主が売主に支払います。そして、そのまま契約通り不動産売買がされたら、買主は売買代金から手付金を差し引いた額を売主に支払います。
手付金とはどのようなものなのか、そして手付金の相場や精算方法について解説しました。不動産では、決して安いものを売買するわけではありません。手付金をきちんと支払うことでお互いに信用でき、気持ちのよい不動産取引が行えるのです。これから不動産売買をする予定があるという方は、この記事をぜひ参考にして、手付金についての理解を深めておきましょう。