相続した空き家の管理は業者に任せるべき?選び方も解説!
日本の空き家は年々増加しており、相続で引き継いだものの使う予定がないことで困ったいる方も少なくありません。しかし、活用予定のない空き家を何の管理も行わないまま放置しているとさまざまな問題が生じるため、何らかの形で管理する必要があります。そこで本記事では、空き家の管理方法について解説します。
空き家所有のきっかけは相続が半数以上!
日本の空き家の数は、1983年には330万戸でしたが、2018年には約2.5倍の846万戸に達しました。この急増する空き家の所有に関して、驚くべきことに半数以上の52.3%が相続によって取得したものであることがわかっています。
遺族からの遺産として受け継いだ家屋ですが、すでにマイホームを持っている、仕事で遠方に住んでいるといった理由で引き継いだ後、利用できないケースが少なくありません。また、築年数が古きく、現代の生活スタイルに合わないため、といった理由で放置されることも多い傾向にあります。
このように、相続された家が維持管理を行わずに放置されることが多く、その結果、日本中に空き家が増える一因となっています。また、日本は超高齢化社会が進行していること、都市部への人口集中なども空き家が加速度的に増える要因です。
近年では、空き家問題を社会問題として捉えて解決策の模索が進められています。たとえば、空き家をリノベーションして賃貸住宅として活用する取り組みや、所有者への支援策の充実などが挙げられます。しかし、サポートできる空き家はほんの一部であり、何らかの形で所有者となった以上、責任を持って管理することが求められます。
空き家の管理は不動産会社に任せるべき?
そもそもなぜ空き家を管理しなければならないのか、疑問に感じる方もいるでしょう。活用予定のない空き家を長年掃除や風通しを行わないまま放置していると、建物の劣化スピードが早まり災害時に倒壊する恐れがあるほか、雑草が多い茂って景観を損ねたり、害虫や害獣の温床になったりするからです。そのほかにもさまざまな問題が生じるため、管理しなければならないのです。
空き家を管理する方法は主に2つあり、一つは自主管理を行う方法が挙げられます。名前の通り所有者自身が空き家の管理を行う方法であり、管理費用を節約できるのが最大のメリットです。また、所有者が自身の希望やスケジュールに合わせて維持管理を行うことができるのも魅力でしょう。
しかし、自由度高く管理できるとはいえ、空き家の維持管理には想像以上の時間と労力が必要です。仕事の合間を縫って頻繁に行き来しなければならず、負担が大きく管理できなくなるケースも少なくありません。そのほか、雑草処理や不動産管理に関する専門知識や経験がない場合、どのように管理すべきかわからないといった問題が生じることもあるでしょう。
一方、不動産会社に任せるのも選択肢の一つです。不動産会社のなかには空き家管理を実施しているところがあり、専門知識をもとに適切な管理や活用方法を提案してくれます。また、所有者は空き家の管理にかかる手間や時間を削減することができるのも大きなメリットといえるでしょう。
しかし、費用がかかる場合があるので、いくら必要なのか事前に確認しておくことをおすすめします。ただ、費用が必要であるものの、遠方に住んでいたり、仕事や子育てで忙しかったりする方にとっては、安心して管理を任せられるので魅力的な方法であるといえます。
管理してくれる業者の選び方
空き家の管理を委託する際には、信頼性や実績のある業者を選ぶことが重要です。業者を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
まず、業者が空き家の管理や活用に関する豊富な知識や実績を持っているか確認しましょう。地元の不動産会社に相談するのも選択肢の一つですが、空き家の管理を専門に行っている業者の方が安心して任せられます。さらに、評判がよく、信頼性の高い業者であるかも確認しておきましょう。その際、口コミやレビューを調べるだけでなく、業者のウェブサイトや実際のコミュニケーションなどからも信頼できるか、実績が豊富かを確認することが大切です。
そのほか、契約内容や料金体制が明確か、対応エリアやその地域に関する情報を十分に持っているかなどもチェックしておくと安心です。空き家は放置しているとさまざまな問題が生じ、手に負えなくなったり、大規模な修繕が必要になったりするケースも少なくありません。管理を委託するのもよいですが、将来的に使う予定がないなら売却を視野に検討するのがおすすめです。
まとめ
活用予定のない空き家を相続し、何の管理もしないまま放置していると、さまざまな問題が生じます。自分自身で管理するのがむずかしい場合、空き家を管理してくれる業者に相談し、費用をかけてでも維持管理してもらうのがおすすめです。ただし、空き家をそのまま所有していると、管理の手間や費用がかかるうえに固定資産税も発生します。将来的に使う予定がないなら、売却も選択肢の一つとして検討しましょう。