古家付き土地の不動産価値はほぼゼロ!?空き家は解体すべき?
古家付き土地を売りに出す際、空き家を残すか、解体するか、悩む方も多いでしょう。古家付き土地は空き家の状態によって、そのまま売りに出したほうがいいか、解体したほうがいいかが変わってきます。今回は、古家付き土地の売却について、詳しく解説。古家付き土地を持っている方は参考にしてみてください。
古家付き土地とは
古家付き土地の「古家」とは、文字の通り古い家のことを指します。税法上、日本の木造の家は、建築から22年経つと資産価値がなくなってしまうとされています。しかし実際は、22年以上経っていてもまだまだ住める家が多く、近年では建築から50年ほど経ち、劣化して住むのは難しそうな家が古家とされます。
古家付き土地を売りに出すときは、建物の資産価値がなくなってしまっているため、あくまでも土地がメインの売却になるのが特徴です。
■ 中古戸建てとは何が違うの?
不動産売却では、中古戸建ても多く売りに出されています。どちらも、土地に建物が建っているという点は同じですが、建物に人が住めるか否かで、古家付き土地か、中古戸建てか決まります。
前述したように古家付き土地の建物は、人が住むのは難しい建物のこと。一方、中古戸建ては人が住める建物を指します。古家付き土地は建物の資産価値がないのに対し、中古戸建ては、土地と建物の両方に資産価値があるのです。
空き家は解体したほうがいい?
古家付き土地の空き家を解体したほうがいいかどうかは、空き家の状態で変わってきます。
■ 空き家を残したほうがいいケース
空き家を残したほうがいいのは、建物がまだ使える可能性がある場合です。最近では、古い家をフルリノベーションして住む人が増えてきています。日本独自の古い家の造りや雰囲気を活かしてリノベーションすることで、「古民家」として高値で売れることがあるからです。空き家の状態がそこまでひどいものではなく、まだ使える可能性があるなら、解体せずに売りに出したほうがいいでしょう。
ほかにも、その土地が再構築不可物件の場合も、解体しないことをおすすめします。「再構築不可物件」とは、建物を解体して更地にしても、現在の法律上、その土地に新たな建物を建設できない土地のことを指します。新たな建物を建設できない更地はなかなか売れないので、古家付き土地が再構築不可物件か、必ず確認してください。
■ 空き家を解体したほうがいいケース
空き家を解体したほうがいいケースは、空き家がボロボロで劣化が激しい状態の場合です。どれだけその土地がいい土地でも、そこにボロボロの空き家があると、それだけで買いたいと思う人は減ってしまいます。空き家を客観的に見て、買う気が失せてしまうほどボロボロなのであれば、解体することを検討してみましょう。
解体する場合費用はどれくらいかかる?
空き家を解体するとき、解体費用はどれくらいかかるのでしょうか?解体費用は、建物の構造と坪数で大きく変わります。建物が木造の場合、坪単価は4~5万円です。30坪の木造住宅を解体する場合、120~150万円程かかると考えられるでしょう。
また、空き家の状態で費用が加算されることがあります。多い例としては、アスベストの除去工事が必要なときや、モルタル壁の撤去が必要なとき、地中埋設物が見つかったときなどが挙げられます。空き家の構造、坪数、空き家に住めるかどうかによって、解体費用は大きく変動するのです。
古家付き土地の売却は、空き家を残したほうが売れるときと、解体したほうが売れるときの2つのパターンがあります。空き家の状態によって異なるため、まずは空き家をよく確認しましょう。どのくらいの解体費用がかかるのかも加味した上で、ベストな選択をしてください。