ワケアリ物件でも買い取ってもらえる?ワケアリ物件の売却方法とは
自分が住んでいた物件で事故や事件で人が亡くなったら、そのまま住み続けるのは心理的に辛いですよね。しかし、事故物件やワケアリ物件と聞くと、敬遠してしまう購入者が多いのも事実です。では、ワケアリ物件を売却するにはどうしたらよいのでしょうか?売却価格の相場もあわせて紹介しますので、売却を考えている方は参考にしてください。
事故物件・ワケアリ物件とは
事故物件とは、一般的に事故や事件で人が亡くなっている物件のことをさします。主に物件内で殺人や自死、または孤独死などが起こった場合は事故物件として扱われますが、高齢者が自然死し、早期発見された場合などは事故物件に該当しません。
一方でワケアリ物件は、明確な定義が存在していません。事故物件と同義として扱われることもありますが、人が亡くなっていなくても、たとえば近所に反社会勢力組織の事務所やお墓や火葬場、ごみ処理場などがある場合にはワケアリ物件として取り扱われます。これから住む物件で人が亡くなったと知るのは気持ちのいいものではありませんね。
そこで売主は、入居決定を左右するほど重大な心理的瑕疵がある場合には、買主に告知する義務があります。これを瑕疵担保責任といいます。もしワケアリ物件であることを隠して売却してしまったら、のちのち気づいた買主に損害賠償を請求されるなど、大きなトラブルにつながってしまうかもしれません。売却したい物件が事故物件、またはワケアリ物件の場合は、包み隠さず告知するようにしましょう。
売却は難しいのか
事故物件・ワケアリ物件の場合、一般的な物件に比べて売却が難しくなるというのは事実です。しかし、まったく売れないというわけでもありません。ここでは、事故物件・ワケアリ物件を少しでも売りやすくするポイントをご紹介します。
■特殊清掃を依頼
事件や事故で人が亡くなった場合は、すぐに特殊清掃を依頼しましょう。事故物件になんとなく近づきたくなくていつまでも放置していると、悪臭が漂って近所に迷惑をかけたり、近所で悪い噂が立ったりして、ますます買い手がつかなくなるかもしれません。そして、特殊清掃を頼むときには、しっかりとした実績のある清掃会社に依頼しましょう。実績のない清掃会社ですと、匂いや汚れが完璧に落ち切ってなくて、後で苦情が出てしまうかもしれないからです。
■葬儀やお祓いをする
やはり人が亡くなっている物件に住むというのは、気持ちのいいものではないです。そんな買い手の心理的負担を少しでも減らすためにも、亡くなった方を供養し、お祓いをしてもらうといいでしょう。もし付き合いのある寺や神社があるのなら、そちらで依頼すると適正価格で引き受けてもらえる可能性があります。
売却額の相場は?
物件を探している人にとって、事故物件は避けたい物件となるのは仕方ないことでしょう。そのため、近辺の相場価格より大幅に安くなってしまうのは仕方ないことです。相場は孤独死や自然死の場合は市場価格の8割~9割、自殺の場合は市場価格の7割、殺人など事件性がある場合は市場価格の5割ほど安くなってしまいます。もし買主が事故物件を気にしない人であれば、もう少し高い価格で買い取ってもらうことが可能でしょう。
売却するなら専門業者に相談してみよう
事故物件の売却は不動産会社に依頼するのが手っ取り早いですが、買い手がつくかどうかわからない事故物件を積極的に受け入れる不動産会社は少ないのが実情です。そんな時には、事故物件の専門業者に依頼してみましょう。事故物件の販売のノウハウを持っている専門業者は、買い取りはもちろん、中には特殊清掃や供養・お祓いまで行ってくれるところもあります。事故物件を抱えてしまって、どう処分していいかわからないといった方は、まずは相談してみると良いかもしれません。
持っていた物件が事故物件になってしまったら、早く手放したいと思うかもしれません。しかし、好んで事故物件に住む人は少なくなかなか買い手がつかず、売却価格も市場より大幅に安くなる傾向にあります。そんなときは事故物件の販売実績が豊富にある専門業者に依頼してみましょう。ノウハウがあるから、通常の不動産会社で売却するよりも高い値段で売れるかもしれません。