不動産売却時に役立つ?バーチャルホームステージングとは
不動産売買を行う際、内見など物件を見てから契約するケースが多く、どのように物件を魅力的に見せるかが重要です。そこで注目されているのが、ホームステージングとバーチャルホームステージングです。本記事では、ホームステージングとバーチャルホームステージングについて解説します。
効果あり?ホームステージングのメリットとは
一般的な内見の場合、家具や家電などが何も置かれていないところを見学することが多いですが、暮らしている様子がイメージしにくいケースも少なくありません。そこでホームステージングが注目されています。
ホームステージングとは、家具や家電を配置された部屋を内見できる仕組みで、部屋での暮らし方をリアルにイメージさせてくれるのが特徴です。中古物件の流通が盛んなアメリカで誕生した仕組みで、日本でも近年実施率が上昇しています。では、ホームステージングはどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
まず、家具や家電を配置することによる魅力的な空間の演出が叶うことです。物件を内見する際、いくつかの物件を比較し、よりよいところを見つけて契約するのが基本です。そのため、複数の物件と比較したときにより魅力的に見えやすいホームステージングを活用することで、成約をスムーズに獲得できる可能性が高まります。
また、空間の使い方を具体的にイメージできるのもメリットの一つです。たとえば、リビングルームに書斎スペースが設けられていたり、子供部屋がデザインされていたりすると、購入者は将来の生活スタイルに合わせた使い方をイメージしやすくなります。
そのほか、ホームステージングが施された物件は、他の競合物件と比較して印象に残りやすくなるのもポイントでしょう。ほかの物件とは異なる演出を行うことで印象に残りやすくなるので、物件への関心を高めることができます。
バーチャルホームステージングとは?
不動産売買を行うときは内見を行うのが一般的ですが、遠方に住んでいる、時間が取れないなどの理由で現地内見ができず、契約希望者がいるものの、なかなか成約につながらないケースがあるでしょう。
そこで近年では、実際に現地に行かなくても物件を見られるバーチャルホームすてが注目されています。バーチャルホームステージングは、ホームステージングの手法の一つであり、室内写真にCGで家具や家電などを配置し、部屋のイメージをデジタル上で作り出します。
従来のホームステージングでは、実際に現地で家具やアクセサリーを配置する必要がありましたが、バーチャルホームステージングでは、実際に物を用意する必要がないので、準備の手間やコストを大幅に削減できるのが特徴です。
また、バーチャルホームステージングでは、さまざまなスタイルの空間を簡単に作り出せるのも魅力的なポイントです。ターゲットの年代や家族構成、好みの部屋のスタイルに合わせて家具やインテリアを選択することができます。これにより、潜在的なターゲットの好みやニーズに合わせた魅力的な部屋のイメージを作り出すことができるので、成約につながりやすくなるでしょう。
そのほか、現地で内見する必要がなくなるので、遠方に住んでいて内見がむずかしい方が時間の都合が合わない方でも、気軽に物件を内見してもらうことができ、案内するスタッフの人件費削減にもつながります。
バーチャルホームステージングの前に確認したい注意点
バーチャルホームステージングは魅力的な仕組みですが、事前に確認しておくべき注意点もあります。
まず、ターゲットを明確にすることが挙げられます。バーチャルホームステージングを効果的に活用するためには、ターゲットとなる購入者層を明確にすることが重要です。たとえば、ファミリー向けの物件であれば、子供部屋や家族が集まるスペースを重視するなど、ターゲットに合わせたバーチャルステージングを行うことが求められます。
次に物件を魅力的にみせようとして、バーチャルステージングを過度に行わないようにするのも注意点です。豪華な仕様にしすぎると、実際の物件とのギャップが生じる可能性があります。バーチャルステージングはあくまで部屋の魅力を引き出す手段であり、物件の実際の状態とのバランスを保つように注意しましょう。
まとめ
近年需要が拡大しているバーチャルホームステージングは、物件を魅力的にみせられるうえに、手間やコストがあまりかからない点がポイントです。家具や家電、インテリアを配置することで空間をイメージしやすくなり、物件に興味を持ってもらえる可能性が高まります。しかし、ターゲットに合わせた空間づくりを行うこと、過度な装飾を行わないようにするといった注意点もあります。インターネットを利用した内見が主流となりつつあるので、うまくバーチャルホームステージングを活用することが重要です。