飲食店を居抜きで買取してもらうには？成功のポイントと注意点を解説

飲食店の店じまい、賃貸物件なら店内の設備や備品・内装など撤去してから手放すのはお金も手間もかかります。しかし、営業していたときと同じ状態、設備や備品を残したままで買取ってもらう「居抜き」を選べば、店じまいにかかるコストを抑えることが可能です。居抜きを成功させるためのポイント、注意点について解説していきましょう。

飲食店を居抜きで買取してもらうメリット

居抜きで飲食店を買取りしてもらうと、つぎのようなメリットがあります。

閉店するためのコストを抑えることができる

店舗が賃貸の場合、手放す際はいわゆる「スケルトン工事」を行い、設備や備品、内装などすっかりきれいに撤去するのが一般的です。工事を行うのでもちろん費用がかかりますが、居抜きならそのような工事が不要になり閉店にかかるコストを抑えられます。

造作譲渡料を得られる可能性がある

一般的には撤退時に撤去しなければならない設備や内装、調理器具などですが、居抜きなら付加価値がつく可能性があり、造作譲渡料としての収益が期待できます。

撤退する直前まで営業できる

撤退するための工事が不要になるので、撤退するギリギリまで営業を行うことができます。

飲食店を居抜きで買取してもらうデメリット

居抜きで買取してもらうことのデメリットもあるので見ていきましょう。

なかなか売れないケースもある

買取してもらいたい店舗の評判がよくなければ、購入したいという買主があらわれない可能性があります。居抜きで売却された店舗は経営者が変更となった別店舗なのですが、お客からすれば新装開店だと思ったり、系列のお店だと勘違したりすることもあります。ですから、評判がよくなかったお店の居抜きなら、避けられてしまうこともあるわけです。

スタッフとトラブルになる恐れがある

閉店し物件を売却することは、居抜きの場合スタッフが知るよりも先に進められることが多いです。まだスタッフに告知していないのに閉店を知られてしまうと、お店の経営者・店主とスタッフの間の信頼関係にひびが入ってしまうかもしれません。まだ営業している最中に、スタッフが突然辞めてしまっててんてこ舞い、ということもあり得るのです。

飲食店の居抜き買取成功のポイント

買取りを成功させるために、押さえておきたいポイントを説明します。

売却するなら同業者に

より高く、すみやかに買取してもらうために、売る相手を同業者にしぼるのがコツです。同業者なら必要な設備が同じ、使えるものが揃っているということで話がまとまりやすくなります。

買い手が見つかってから解約予告を

よりよい条件で売却するためには売却活動もしっかりと行う必要があります。まだ買い手が見つかっていないのに解約予告をしてしまうと、活動する期間が十分ではなくなる可能性があり、最悪の場合妥協して格安で手放すことにもなりかねません。

買取業者は実績があるかどうかをチェック

どんな業種でも実績のない企業には不安を感じてしまうでしょう。不動産を売買する不動産業者も数多いですが、居抜き物件に関しては実績がない、対応していないこともあるものです。依頼する業者の実績をチェックし、一社だけでなく複数に相談して比較検討し依頼するようにしましょう。

居抜き買取で飲食店を譲るときの注意点

もっとも重要なのがお店の貸主の承諾を得ているかということです。買取を希望する人があらわれても、貸主の承諾がなければ売却できません。また、設備などリース期限が残っている場合は、そのままで売却できませんから契約書を確認し残債を支払うなど対応する必要があります。居抜きで買取を希望する業者の見積りは、できれば複数社からもらうのがおすすめです。比較することでより高く買取ってもらえるでしょう。

まとめ

飲食店を店じまいする際のコストを抑えるために、居抜きで買取してもらうのはおすすめです。ただし、メリットだけでなくデメリットもあるのでその点には注意してください。また、より満足できる居抜き物件の売却のためには、買取業者を慎重に選ぶことも重要になります。実績のある複数の業者から査定してもらい、見積りが揃ったところで比較検討してから買取を依頼しましょう。

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