不動産売却を個人で行うリスクとは?トラブルが発生しやすい?
不動産売却を考えるときに不動産会社への仲介手数料を削減するために個人売買を検討される方もいるでしょう。不動産の個人売買は違法ではなく正規の手順で行えば問題なく誰でも行うことができます。今回の記事では、個人での不動産売却の流れやリスクについて解説します。しっかりチェックして、ぜひ参考にしてみてください。
不動産売却を個人で行う流れとは?
個人で不動産売却を行う場合の一般的な流れを5つのステップに分けて解説します。細かく見ていくと複雑になってしまうので、ここでは簡単に説明します。
■買主を見つける
所有している不動産の相場価格を調べて売り出し価格を設定します。売却価格を決めたら買主の候補になる人に打診するか、個人売買で使えるサイトに不動産情報を掲載して購入希望者を募ります。
■売買契約を締結する
買主が見つかったら売買契約を締結します。売主と買主で合意が取れていたとしても、契約を締結するには必要な書類を揃えなければなりません。決まった形式はありませんが、売買物件の表示、売買代金・手付金額、支払期日、土地の実測及び土地代金の精算など押さえるポイントがあるので注意しましょう。
■物件の引き渡す
契約がすべて完了し、代金のやり取りをしたあとに物件の引き渡しに移ります。取引自体はここで終わりになりますが、物件の引き渡し後に欠陥が見つかったり、契約内容と状態が違ったりするなどトラブルが発生する事案が多く発生しています。
■名義変更を行う
買主から支払いを受けたあとは所有権移転登記申請を行います。引き渡す物件がローンの支払い中で抵当権が設定されている場合には、残金を返済し抵当権を抹消する必要があります。
不動産売却を個人で行うリスク
不動産会社に仲介を依頼せずに個人売買をすることは違法ではなく、不動産取引や利用に関する法令に従えば仲介手数料などの経費を抑えるメリットがありますが、その反面いくつかのリスクがあることを理解しておきましょう。
■売れない可能性がある
個人売買での大きな課題は不動産の買主を探すのが難しいことでしょう。個人売買用の不動産専門サイトを利用するのが一般的ですが、洋服や雑貨と違い気軽に取引できるものではないので取引実績があまりないようです。また、住宅情報サイトに掲載できるのは不動産会社のみとなっているので、情報の拡散に限界があります。チラシ配布や看板広告であれば個人でも実行できますが、作成コストと手間がかかるのが難点だといえるでしょう。
■トラブルが発生しやすい
売買の相手が個人取引をしたいと言っている場合、相手は不動産に詳しいと考えられます。こちらがあまり詳しくない場合、不利な契約をしてしまうかもしれません。高額な取引である不動産売買を見知らぬ者同士が行うには充分な知識が必要です。地面師などの詐欺行為も疑われる昨今では細心の注意を払わなければなりません。
■手間と時間がかかる
不動産売却はとにかく手間がかかり、手続きが煩雑なことから多くの時間を必要とします。買い手を探して価格の交渉を行い、契約書の作成や各種手続きをしなければなりません。一連の流れを個人で行うことは可能ですが容易ではありません。
不動産売却は個人間ではなく買取業者に依頼するのがおすすめ!
不動産の売却条件が悪く、買主が見つからないかもしれないという不安を持っている方もいるでしょう。トラブル防止の観点からいえば個人売却は決しておすすめできません。不動産にはさまざまな法令の制限があるため高度な知識を必要とされ、高額の取引であるため多くのリスクが潜んでいます。
不安やリスクを最小限に抑えるためにも国土交通大臣、あるいは都道府県知事の免許を有している買取業者にお願いするのが、安全・安心だといえるでしょう。買取業者に在籍する宅地建物取引士は、国家資格で認定されたプロフェッショナルです。安全な取引のために支払う仲介手数料は、決して高くない必要な経費といえるでしょう。
まとめ
不動産売却は高額な取引なので仲介手数料も高額になりがちです。しかし、煩わしい書類作成や契約の手間と時間を省き、トラブルやリスク回避のために買取業者に仲介を依頼することは決して高い出費ではありません。個人売却を考えている場合は、起こりうるトラブルについてよく検討する必要があります。