使っていない不動産があるときはどうしたらいいの?
昨今、使われていない土地や建物をカフェや地域の憩いの場などに活用する人が多いです。使っていない不動産をどうにかしたいけれど、どうやって対処すればいいのか悩みがちです。この記事では使用しない不動産の有効活用の方法から寄付や放棄する方法まで詳しく紹介します。ぜひ、自分に適した方法で対応を考えてみてください。
建物を有効活用する方法
建物の有効活用の多くは貸すか売るになります。具体的な活用方法をひとつひとつ見ていきましょう。
■賃貸物件にする
建物を賃貸物件として出す方法です。マンション、戸建どちらとも活用ができます。賃貸料は建物の立地や駅近、築年数、設備などを総じて決定します。築年数が浅くて立地がよければ、賃料は高く設定できますが、築年数が古く駅に遠い場所だと、賃料は安くなる傾向にあります。入居者が決まれば、所有者から立ち退きをお願いすることは難しいです。しかし、長期的に入居してもらうと、収益が安定するメリットもあります。
■定期借家制度
定期借家制度は、一定の期間で賃貸として活用できる方法です。この制度は、転勤により一時的に家を離れるため、期間限定で賃貸借をしたいという人が利用しています。
■民泊やシェアハウス
近年、民泊やシェアハウスに活用する人が増えています。シェアハウスは、自分で管理する方法と業務委託をして管理を任せる方法があります。シャアハウスごとに特色があるので、ターゲット層やテーマを考えながらリフォームが必要です。民泊は利用者のニーズが高まっており、個人でも気軽に始められるため、注目が集まっています。ただし、気をつけたいポイントとして、民泊の貸出期間は最大180日と規定されていることです。期間が定められているので、安定した収益を得るのは難しくなります。
■土地にする
戸建で築年数が古い場合は、思いきって解体して土地にするのも方法のひとつです。賃貸借やシェアハウスなどにするには、リノベーションやリフォーム代がかかるのであれば、解体して駐車場などにして提供しましょう。解体にもお金はかかりますが、場合によっては、リフォーム代よりも安く抑えられるかもしれません。
土地を有効活用する方法
使っていない土地があれば、以下のような方法で活用ができます。建物と違って、初期費用の負担が少なく済む場合があるので、土地活用を検討してみてはいかがでしょうか。
■駐車場にする
初期投資を抑えて、早々に活用したいのであれば、駐車場がおすすめです。近隣住民に提供するなら契約書だけで解放できます。コインパーキングにする場合は、初期費用が必要ですが、不特定多数の人が利用します。たとえ駅までなくても、近くに駐車場のないエリアだと利用者も多いため、安定した収益を見込めます。
■売却する
不動産会社に土地を売却する方法です。特別な準備が不要なので、売主の負担は大幅に減ります。売却後は、土地の管理が不要で利益を得られるため、難しいことはやりたくないという人におすすめです。
■不動産や企業に貸し出す
不動産や企業に貸し出し、カフェや雑貨店などに活用してもらう方法です。長期的に利用してくれるので、安定した収入を見込めます。
放棄・寄付する方法もある
使わない土地や建物をもち続けるのは、税金がかかるため不利益です。活用を考えないのであれば、放棄・寄付するのも方法です。
■放棄
相続放棄すると、土地や建物を放棄できます。すべての財産を手放さなければいけませんが、税金の支払いがなくなります。しかし、土地は相続放棄しても管理義務は残ります。管理義務をなくすには、新たに相続財産管理人を選任します。
■寄付
寄付は自治体や法人にする方法です。土地を引き継ぐ基準は自治体によって違います。自治体の寄付を考える人は、担当者に相談しましょう。土地面積が広い場合、法人へ寄付できる場合があります。法人は一般企業ではなく、NPOや社団、学校などです。さらに、個人に譲渡する方法もあります。しかし個人のやり取りは、相手に税金(譲渡税)が発生します。譲渡する前にどのくらいの税金が必要なのか、調べてから話し合いを進めるようにすると安心です。
使っていない不動産は、そのままにしておくと維持費がかかり損になりがちです。建物であれば賃貸借や民宿など、土地は駐車場や売却など、さまざまな方法で有効活用するのがおすすめです。再利用ができて、収益も手にできるため、環境にも優しく、地域の活性化も期待できます。もちろん、放棄や寄付するのも方法の一つです。不要な不動産の活用先はたくさんあるので、自分にぴったりの方法で、不動産を新しくしてみてはいかがでしょうか。