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不動産のAI査定は正確といえるのか?特徴や通常の査定との違いは?

公開日:2023/02/15  最終更新日:2022/12/23


人工知能を駆使したAIによるサービスはさまざまな業界で活用されています。最近では不動産業界でもAIによる査定サービスが増加傾向にあり、不動産の相場を調べることが可能です。しかし、AI査定は正確な査定価格を算出できるのでしょうか?当記事では、不動産におけるAI査定の特徴や通常の査定との違いについて解説します。

AIによる不動産査定とは

各業界で活用されているAIですが、不動産もビッグデータを活用することでAI査定が可能です。AIを駆使した不動産査定であればインターネットで簡単に算出できるため、スマートフォンでも手軽に査定できるのは大きなメリットとなります。まずはAIによる不動産査定でどのようなことが可能となっているのかを紹介します。

売却価格の査定

不動産の売却価格を査定する場合、所在地や土地、物件の種類や面積、築年数といった多くの条件から査定価格を算出します。AIであれば過去のデータから類似物件を参照し、瞬時に売却相場の査定が可能となるのです。また、AIを駆使して地図からおおよその相場を導き出せます。

賃貸時の収益を計算

不動産を賃貸に出す場合の収益も、AIを使って簡単に算出できるサービスがあります。

住宅ローンの調査

金融機関による住宅ローンの審査や承認確率の算出にも、AI査定を使ったサービスが普及しています。

一般的な不動産会社の査定との違い

AIによる不動産査定は簡単かつすぐに査定価格を算出できるというメリットがありますが、一般的に人が行う不動産会社の査定とは異なる部分があります。

経験値による査定

AIは膨大なデータから算出する事は得意ですが、不動産のプロが行う査定は、AIにはない知識や経験値によって行われています。また、売却価格を設定する際は買い手に興味を示してもらえるように検討することも重要ですが、AIでは難しいのが現状です。

特殊な事情に弱い

AI査定では日当条件や地形、周辺の環境といった数字で表せない部分が反映されにくくなってしまいます。また、人間であれば把握できる災害や瑕疵についても、AIではすべてを把握するのは難しいでしょう。

レインズのデータが反映されない

一般的な不動産会社の査定では不動産業者しか閲覧できないレインズというデータベースを活用しますが、非公開となっているためAI査定ではレインズを活用できません。AIはレインズのデータベースを反映できないことも、不動産会社の査定方法と異なる点として挙げられます。

今後のAI査定はどうなるのか

AI査定は簡単で便利というメリットがある一方で、不動産会社の人による査定と比べると、信頼性に欠ける場合があります。前述の通りAI査定ではレインズのデータベースを活用できないため、実際の取引価格をもとに査定額を算出できません。レインズ以外で集められる情報だけでは、実際の売却価格とかけ離れてしまう可能性が高いのが現状です。

現時点では本格的に売却を検討する場合はAI査定ではなく、不動産会社に査定してもらうことをおすすめします。

また、不動産会社に査定を依頼すれば、売却に関する相談にも乗ってくれます。しかしながら、今後レインズのデータベースを活用したAI査定が生まれる可能性は充分にあるでしょう。

まとめ

当記事では不動産のAI査定が正確といえるのかどうかについて、AI査定の特徴や通常の査定との違いを確認しながら解説しました。AIによる不動産査定によって売却価格や賃貸時の収益計算を瞬時に算出できます。しかしながら、通常の不動産会社が行う経験値や数字で表せない特殊な事情を踏まえた査定は、AI査定では難しいのが現状です。また、レインズのデータベースを活用できないため、実際の取引価格と差が生じてしまう可能性が高くなっています。現時点では、売却を検討する場合、AI査定に頼らずに不動産会社に査定してもらうほうがよいでしょう。

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