宅地建物取引業とは?不動産取引における役割や仕組みを解説!
就職や転職する際、有利に働くのが資格。その中でも人気の資格が宅建です。耳にすることも多いのではないでしょうか。宅建とは宅地建物取引士の略で、宅地建物取引業の専門家です。本記事では宅地建物取引業について解説するとともに、不動産取引の仕組みや資格についてもお伝えするので不動産取引に興味のある方はぜひ参考にしてください。
不動産取引に不可欠な宅地建物取引業とは
宅地建物取引業とは宅地建物取引業法という法律のもと、業務を行う仕事です。業務内容は自らが行う宅地や建物の売買や交換、その売買・交換または賃借の代理や媒介になります。宅地建物取引業と聞くとかたい感じがしますが、身近にある賃貸物件を紹介してくれる会社もその業法に該当します。
また、この法に反して業務を行った場合は国や都道府県から業務改善の指示処分、業務停止処分、免許取消しなどの処分が行われます。不動産取引に不可欠な業務のため、資格がないと業務できない点も特徴的です。
なお、自らが貸主として賃貸ビル、賃貸マンション、土地やアパート、駐車場を貸す行ためは宅地建物取引業法の規制が及ばないことから免許の取得は必要ないので間違えないようにしましょう。
不動産取引に必要な宅地建物取引業の役割や資格
先にもお伝えしたように、基本的に宅地建物取引業を行うには資格が必要です。それが宅地建物取引士となります。不動産取引に必要になってくるこの資格を持っている者しかできない独占業務が3つあることをご存知でしょうか。ここではその独占業務について解説していくのでぜひ参考にしてください。
重要事項の説明
不動産を購入しようとする人、借りることを考えている人が無知のまま契約してしまうと後々トラブルに発展することがあります。そのトラブルが発生するのを防ぐため、必ず契約前の説明が必要になります。その内容は買主、借主に所有者の詳細、不動産の広さ、登記について、キャンセルしたくなった場合の取り決めなどさまざまな情報が含まれます。
近年では自然災害も増えているためハザードマップの確認など、説明する内容は幅広いといえるでしょう。この説明をしっかり行っていないとトラブルになることもあるので宅地建物取引士には細心の注意が必要です。
重要事項説明書面への記名
重要事項は広範囲にわたるため、口頭で説明するだけでは理解することが簡単ではありません。そこで説明内容が記載してある書面を作成・交付し、この書面は内容に責任を持つという意味で宅地建物取引士が記名します。この記名が重要事項を説明したという証明になります。
業務内容を記した書面への記名
代金や支払い方法、引き渡しの時期など実際に行った取引の契約に関わる重要な部分が記された書面を不動産取引成立後に作成します。これが成立すると、宅地建物取引士が書面に記名し、売主と買主の双方へ交付しなければなりません。契約の際のトラブルをなくすためにも重要な書面で、この契約書への記名も宅地建物取引士のみが行うことができる業務です。
初心者でも分かりやすい宅地建物取引業の仕組みや流れ
先にお話ししたように、宅地建物取引業を行うには資格が必須になってきます。その理由は業務を行うには従業員5名のうち1名以上の資格保持者の設置が義務付けられているからです。その資格に合格し、実務経験を2年以上積むか、それが難しい場合は登録実務講習を受けることで宅地建物取引士の登録ができます。
そしてすでにお伝えしているように土地の所有者が直接借主を探し、貸す以外の宅地、建物の売買や交換、代理、媒介などを専門として行っていきます。高額な不動産取引にはプロの知識が必要で消費者の損害を未然に防ぐためにも大事な役割を担っているといえるでしょう。
まとめ
本記事では、宅地建物取引業についてその内容や役割、必要な資格について解説していきました。不動産取引には契約をしっかり確認し、問題なく行うためには専門的な知識が必要ということが改めてわかったかと思います。また、その業者もさまざまで地域に密着している会社から全国を基盤にしている会社まであるので今後不動産取引を考えている方はどの会社が自分に合っているのか調べてみるのもよいでしょう。本記事が宅地建物取引業に興味のある方やこれから不動産取引を考えている方の役に立てれば幸いです。